ドイツ型の職業別労働市場について述べよう。すでに指摘したように、それは日本型の内部労働市場と最も隔たったシステムだ。それは技能形成の方式だけでなく、教育制度から職業階層の制度に至るまで、まったく異なる原理に基づいている。それはまた、「制度化」された流動性の利点とともに、さまざまな難点を抱えるシステムでもある。しかし、エリート的な専門職ではなく、一般の職業における技能形成を追求するという点で、日本型の内部労働市場とドイツ型の職業別労働市場は結果として類似する。
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追求されるのは、一般の職業における個人の能力の形成であり、それを基盤とした職業的身分の確立である。しかし、その方法は正反対である。前者はそれを特定の企業内部の「職能資格」として制度化するのに対して、後者はそれを特定の職業内部の「技能資格」として制度化する。ドイツ型においてもまた、その「二重」の訓練の大半は、現実には特定企業内でのOJT型の技能形成である。しかし、それを統一的なカリキュラムに沿うものとし、さらに統一的な試験に従うものとすることにより、その技能資格を企業横断的なものとする。このようなプロセスに基づいて技能形成とその資格は社会の制度となる。